コンサルテーションのニーズは高いものの

国立のぞみの園が実施した、平成30年度障害者総合福祉推進事業(強度行動障害支援者養成研修の効果的な研修カリキュラム及び運営マニュアルの作成に関する研究)において、全国の都道府県等にアンケート調査ならびにヒアリング調査を行っています。その調査項目のひとつに「今後、基礎・実践研修とは別に新たにどんな研修等が必要ですか?」という問があります。回答者(42都道府県)のうち半数近くの20件(48%)が、研修のフォローアップ(コンサルテーションやスーパーバイズ研修含む)の必要性を指摘しています。回答の詳細は、下記の図を参照して下さい。

つまり、多くの都道府県では、初級的な位置づけの強度行動障害支援者養成研修の重要性は認識しているものの、研修内容を各障害福祉サービス事業所等で実践するには、十分ではないと考えていると推測されます。このブログでも先に「支援の現場に出向き実際のケースで学ぶ重要性」として海外の論文の結果を紹介しましたが、講義や演習の効果はかなり限定的なのが現実です。

また、のぞみの園の研究では、ヒアリング調査として2ヶ所の地方自治体に対して、フォローアップ事業やアウトリーチ型研修の取り組みを調査しています。しかし、結果としては、どちらも事業実績として十分な成果を上げられているわけではありません。これからの課題のようです。

支援の現場に出向き(アウトリーチ)により、初級的な研修のフォローアップを行うことが必要だと多くの人は考えるものの、その実現は容易ではありません。第1回検討委員会でも議論になりましたが、コンサルテーション等を実施する組織・人材の要件、さらにそれを受ける事業所側の要件など様々な要因が関係すると思われます。国や地方自治体の福祉制度ではない、民民契約のコンサルテーションを含め、その可能性について手探りで、地道に調査を行っていく必要がありそうです。

【図:強度行動障害支援者養成研修以外に必要と思われる研修等は】
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【リンク:国立のぞみの園の調査研究等報告書のページ】

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