個人の成長と組織の成長が切り離せないのは②

○ 成長を生み出す学習の原則

昔話で申し訳ありません。私はゴルフをやりません。打ちっぱなしもパターゴルフの経験もありません。でも、1990年代初頭、IBM互換のパソコンを自作していた頃、米国で流行していたLinksというゴルフ・ゲームに結構ハマりました。日本のパソコンでは見られない美しい絵がそのゲームにありました。後にマイクロソフトが買収し、Windows版になったゴルフ・ゲームです。

ゴルフのルールや様々なコースの戦略等、ゲームを通してかなり学びました。ハワイのマウナケアのコースをアンダーパーで回れるほど、腕も上げました。もちろん、こんな練習は、リアルのゴルフの上達には、まったく影響を及ぼすことはありません。当時の私もそんなことはわかっていましたし、世の中の誰もが知っていることです。

パソコン、書物、講演、セミナー、研修会等で、文字、音声、静止画、動画、議論で学んだ知識や技術は、現実の場面で実演することで、身についているかどうかを評価し(評価を受け)、現状に応じた実際的な課題を設定し、再トライするプロセスを繰り返さない限り、熟達することはありません。

誰もが知っている学習の原則です。

○ 強度行動障害者に対する標準的な支援を学ぶには

この学習の原則は、強度行動障害者支援にも当然当てはまります。

強度行動障害支援者養成研修がスタートし、真面目にこの研修を企画・実施している地方自治体(あるいは研修を運営している関係者)の方から、「この研修だけでは、標準的支援が、実際の施設や事業所で実施できない」とよく言われました。「その通りですね」と答えていました。すると、「どんな意味のある研修なのですか?」と質問されます。「自閉症や重度・最重度の知的障害がある人の障害特性や支援の原則を学ぶ機会は、相談支援専門員、サービス管理責任者、権利擁護といった研修ではありませんよね」「社会モデルだけでなく医学モデルからの情報も少しは公的な研修には必要ではないでしょうか」などと答えていたと思います。

強度行動障害支援者養成研修に加えて何が必要なのかまで、真剣に考える余裕はありませんでした。そして、今も「どのような育成の仕組みが効果的か考え中」です。

ひとつはっきりしているのは、「誰もが知っている学習の原則」をどのような方法で応用するかが肝であることです。そして、以下の4つが最低限の要素だと確信しています。

①言語化されている知識や技術を学ぶこと
②知識や技術を実際の場面で非言語も含め実施すること
③上記の①②を繰り返し、改善すること
④繰り返しと改善を保障する組織(仲間)があること

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