2019年度障害者総合福祉推進事業の公募からもうすぐ1年

このブログで紹介している調査研究事業は、国の補助金を活用して実施しています。補助金事業の正式名称は『障害者総合福祉推進事業』といいます。下記のURLが、事業紹介と公募のページです。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000193950_00005.html

平成31年2月5日に公募が出ていますので、もう少ししたら2020年度の公募があるはずです。強度行動障害に関するテーマが載るかどうか、気になるところです。今年度、厚労省が補助金としてこのテーマを掲げてのは、「障害福祉サービス事業所において、強度行動障害児者に対する支援者の直接支援力の向上(スキルアップ)は、急務の課題である」からです。そういった意味で、この課題を解決する手がかりを見つけるのが、この事業の目標です。重大な使命です。

これまで、検討委員やワーキングチームと議論し、アンケート調査やヒアリング調査を実施し、いくつかの文献・資料を読んできました。このブログを書きながら、頭の整理も大分できたと思います。ところが、1年前に事業計画案を考えていたときは、本当に未熟なアイディアしか浮かびませんでした。ひどい話ですが、「アンケート調査を行って、補足で事業所訪問をしてヒアリングすれば、どうにか形になるだろう」程度しか考えられませんでした。事業計画の内容は、厚労省から1枚ペラで出されている「指定課題個票」の文言を、実質言い換えただけです。予算案は、結構真面目に綿密に作りました。

※ 指定課題個票はこのブログの7月13日に紹介しています
http://kyoudokoudousyougai.seesaa.net/article/467889476.html

いったん、事業計画を書いてみたところ、あまりにも寂しいので、本来はだめなのでしょうが、比喩的な表現で重要性を訴える文書を付け足しました。本当にひどい話です。ちなみに下がその文書です。

4千メートルを超えるヨーロッパアルプスの頂きには、毎年多くの登山者が登頂している。19世紀には誰も予測できなかったことである。この間、安価で実用的な登山用具が多数開発され、それに合わせて登山家のスキルや戦略も大いに向上している。また、アプローチの整備や気象学の発展も重要な要素である。そして、ある程度の体力や経験をもつ登山者に対して、安全かつ確実に登頂に導く、優秀な登山ガイドの存在も忘れてはいけない。
我が国の強度行動障害者支援の施策を、登山に擬えると、構造化を中心とした支援手法は、登山用具や登山家のスキル等と同様、十分に発展してきた。重度障害者加算や強度行動障害支援者養成研修といった国の障害福祉施策も、改善の余地はあるものの、登山鉄道や山小屋整備ならびに精度の高い気象予報と同様、かなり充実してきたと考えられる。ところが、残念なことに、希望する多くの登山者に同行し、登山者を安全に登頂に導くことを使命とした登山ガイドはほとんど存在しない。もちろん、優秀な登山家は何人もいる。「軽装備で冬季の最難関コースに挑戦する」「ヨーロッパで訓練を積みさらに困難な未踏峰を目指す」強者は存在する。しかし、登山という大きな業界を俯瞰し、登山ガイドの存在がいかに重要であるかを認識し、ガイドの育成や経験を積む場を企画し、その質や安全を守るためのガイドの身分や報酬システム作りは、我が国の強度行動障害の分野では手付かずの領域である。
現在の我が国の強度行動障害者施策にとって最も重要なのは、強度行動障害者支援の最前線にいる支援員と一緒に活動し、一人ひとりの体力や経験にあわせ、確実に支援力向上に促していく仕組みの構築が求められているのである。


補助金申請をする企画書とは思えません。
もし、来年度も強度行動障害と人材養成に関する事業の公募があれば、申請します。1年では終われません。そして、申請書にこんなひどい文書は書きません。

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